４週間の研修

勤めていたい店で、みっちり４週間研修に行かされたエステがありました。脱毛、フェイシャル、理論を朝１０時から２０時まで。それを４週間。一番長く練習したのが痩身のマッサージでした。

そのエステは過去見た中でも１番の悪徳エステ。きっと経営者だって「悪徳エステで一儲けするぞ」なんて思ったわけでは無さそうで、お金を持ったマヌケが本気でエステ開業で一花咲かせたいと思って、出だしは良かったもののブレーキングポイントを見落としたのかも。

手技にこだわっていたし自社化粧品はボッタクリでしたが他に扱っていた化粧品も良かったです。その研修所に全国から２０人ほどの新人が集まり、相モデルを組んで練習。その悪悪エステは本当にマッサージに凝っていました。

マッサージ研修

マヌケな割には技術的なものを磨くということにはしっかりしていたのでしょう。そこは大正解なのですが、誠意がありませんでした。

誠意はさておき、分厚いマニュアルと鬼みたいなマネージャーが目を光らせて見て回り、抜かしてしまった手技を何処からか見ては飛んできます。

やっと皆が形だけでも覚えた頃、次は細かい注意点や力の強弱、ポイントを教わるのに鬼さんから一人一人、その痩身マッサージを受けることになりました。

一人一人に言うのだから流れ作業のように施術をしているように見えて、鬼さんのマッサージはベテラン技でありながら力強くも優しい、パワーのある施術でした。

練習だから、ヒートマットで体を温めるわけでもなくサウナにも入らない状態からのマッサージでしたが素晴らしかったです。

見た事のないパック

初めて働いたサロンでは何から何まで目新しく、特に気に入ったのはパックでした。緑や茶色の濃厚そうな色と質感は高級感に溢れています。最初の頃の施術はパックの塗布など、失敗が派手ではないものからでした。

ある時、見たことのない粉末状のパックを発見。なんでも、サウナやヒートマットが苦手な方は、これで自然発汗させるらしい。

興味津々で見ていたら、やってくれるとのこと。自然発汗も大切だから、是非知っておくといいと言われました。

自然発汗でも・・・

ギラギラ銀色のパラフィンを敷き（普通のパラフィンと違い、アルミホイルの、破れない薄いバージョン）背骨と太ももに当たる位置にガーゼ、その上から先ほどのパックをぬるま湯で素早く溶き、こってり乗せる。

そこに仰向け、ド派手なパラフィンに包まり上からバスタオル、毛布をかけて長めに時間を置きますが、体験なので短時間。でもいっぱい汗が出た覚えがあります。

その発汗後のマッサージも体感しておくと良いと、軽くマッサージ。パックは最初の温めが終わってマッサージに入る時に剥がして捨てます。

とても贅沢なコースですねと言ったら、発汗の時間で充分浸透してるから大丈夫ですよ。と言われました。この時はまだ何の疑いも持たずにいました。

ギラギラしたアルミホイルみたいなパラフィンの中で自分の体温のみで発汗を促す・・・。正直、サウナやヒートマットで芯まで暖めなければマッサージしている間に体は冷えてしまうので、頼りないコースかなと思いました。

１回でかなり、くびれが出来る！

最初にお客様に入る施術は、パックやクレンジングなど簡単なものはのぞいて、だいたい脱毛と足マッサージです。ボディでは全身と下半身と上半身があり、全身よりも下半身が多かったです。

どうしても脚はむくみやすいですから。新人の頃、ずいぶんと脚をやりました。慣れてきて、スムーズにコースを勧められるようになったら上半身マッサージの練習に入りました。（背中と腕と肩とウエスト）

初めてウエストの練習をしたときは感動でした。１回でだいぶくびれができるんです。犬みたいにグイグイと腰から肉をかき上げる姿は本当に穴掘りみたいですが、スッとワンサイズほど細くなるんです。

私は、脚は人からお手入れをしてもらうのが一番、ウエストは鏡を見ながら自分で絞るのが一番だと思っていたから凄く新鮮でした。

それから毎日がマッサージに脱毛、他のコースの練習にタオルの補充に洗濯。ベッドの片付けも。ハードさに音を上げて辞めてから、近くのサロンに体験に行きました。

ウエストを猛プッシュ

確か「全身マッサージでスッキリ！」みたいなコース名で有料だったような。よくある温め、マッサージ、温め。当時よくあった、アンケートに答えてそのまま予約できるタイプだったかと思います。

いかにもマッサージ主流のように無臭のオイルで全身マッサージ。ウエストに入る時（ウエストはたいてい一番最後）、どれくらいくびれができるか楽しみでスタッフさんに言っちゃいました。

そしたらやっぱり、ウエストで猛プッシュ。しかも施術スタッフさんの姿はなく、カウンセラーと名乗る売上頭みたいな人。

面倒で「イヤリングした耳たぶに跡がつくのと同じ。ウエストマッサージもくびれて当たり前だし、跡も何日も続かないですよね」と言って、何とか諦めてもらって無事帰りました。